ギタリスト向け

Emキーで弾き散らかしてこそギタリストでしょ!

2017/01/12

ジャムってみました。

チューニングちょっとおかしいけど許して。

ギタリストにとってのキー

楽器の構造上、キーを「ずらすもの」と捉えているギタリストの方は多いのではないでしょうか。

鍵盤弾きにとってキーにはそれぞれ異なる響き・印象があり、運指が変わる以上の「絶対的」な意義があるわけですが、ギタリストにとってのそれは弾くポジションという「相対的」な意味以外は持たない事も多々あります。よく「AのフォームでE」などと言ったりしますが、これなんか典型的ですね。

要は楽器が違うのです!
楽器が違えば関心が向く部分も違うというわけです。

ギタリストが好むキーとは?

一概には言えませんが、絶対的なキーの響きに無頓着なギタリスト(そうじゃない人ごめんなさい)といえど、Emキーが嫌いなギタリストは少ないんじゃないでしょうか?

響きの話ではありません。楽器としての構造についてのお話です。

つまるところ開放弦を上手に使えるかどうかということに集約されるのですが、特にEmは開放弦を最大限に使えるキーゆえ、ギタリストにとってこのキーには特に価値があるのです。

響きが美しい

開放弦は弦の振幅が大きいために、他のどの音よりも豊かな響きが得られる。また、他の弦を弾いた音が開放弦と同音やその倍音関係にある場合、共振して響く役割も持っている。(Wikipediaより)

Wikiがとても分かりやすく書いてくれています。アコースティックギターなどは特にそうですね。
ギターで出せる音程は「6弦×フレット数(のべ数)」になりますが、開放弦はこのうちたったの6つだけ。即ち美しい響きの開放弦を上手に使おうとするならばキーにこだわる必要があるのです。

右手に集中できる

開放弦うんぬんとは一見関係なさそうですが実はとても深い関係があります。

弦楽器で美しい音を出すためには弦を鳴らす側の手(ギターでいうと右手)の方が重要であるのはよく知られた話ですが、ギターもこれに漏れず、音色の最大の支配要因は右手の使い方にあります。美しい音色を奏でるためには右手の訓練が重要になるのです。

そしてスタンダードチューニングの開放弦は全てEmペンタトニックスケールに乗っています。
曲やコードにもよりますが、基本的にペンタトニックスケールの音は曲中のどこで鳴らしても問題ないのです。

Emキーのこの特徴に乗っかることで、開放弦を組み込んだコードワークやソロの組み立てが可能になります。そして抑える弦の数・指の移動が減ることで右手の負荷を下げることにも繋がります。

左手が楽になるため右手に集中できる」これが「開放弦が使える」ことと「右手に集中できる」ことの因果関係です。

Fなぞギターにちゃんと毎日触っていればそのうち押さえらるようになりますよ。
一生懸命左手の練習をしているうちにも右手の悪い癖は確実に蓄積されます。悪い癖はなかなか取れません。

左手の自由度が上がる

開放弦であれば発音に左手は関係ありません。左手で押弦せずとも右手だけで音が出せるのですから当然ですね。

開放弦とハイフレットの音を組み合わせたり、ルートを鳴らしたままフレーズを組み立てたりといった演奏の幅の拡張にも繋がります。

ハーモニクスの自由度が上がる

何かとアクセントになるハーモニクス。Emのハーモニクスはやはり自由度が高いです。理由は言わずもがな。開放弦が使えるからです。

要所要所で突き刺すハーモニクス!意中の彼女を落とす必殺技にもなることでしょう!

6弦開放がルート

ピックを思いっきり上から下に振り下ろした時に一番最初に一番低いEの音が発音される、スタンダードチューニングで弾く限り、ギターはそういう楽器です。

Emキーにおいて6弦開放のEの音は当然ながらルートになります。即ち1拍目に弾くことが非常に多いということです。特にファンクなどの一発系のコードだとコードはルートのまま進行しませんのでルートの位置は大変重要になります。

「1拍目に弾くことの多いルートの音がピックの一番当たりやすい場所にある」これこそルートが6弦開放であるべき理由、即ちEmキーであるべき理由です。

ベーシストがいる場合はルートを弾かなくてもよいことも多々ありますが、1拍目を力強く弾くことで拍の感じ方を鍛えることができたり、リフの組み立てがスムーズにできたりと「ベーシストがいるから関係ない」ものでもないと僕は思います。

あと感じ方の違いはあるかもしれませんが6弦開放の音にはギター特有の説得力があると僕は思っています。
これ見て頂ければなんとなく伝わるんじゃないかな〜

めっちゃかっこいいですよね!6弦開放の説得力!伝わったらいいなあ。
特にアコースティックギターとかだと6弦開放だけでもめっちゃかっこいいです。

まとめ

Emキーの良さは開放弦が使えるところに尽きます。響き、演奏の自由度、音の説得力...

楽器にはそれぞれその楽器らしさがありますが、ギターにおいては開放弦がひとつのキーワードであることは間違いありません。

ジャズなど開放弦を忌避するジャンルも当然ありますが、開放弦の扱いはギタリストとして重要な素養のひとつと言えます。ギタリストの皆様も1日に1度はEmで弾き散らかすべき時間を持ってみてはいかがでしょうか?

2016/6/11 odasis

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