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    Categories: DTMer向けギタリスト向け

ギターアレンジの実例紹介:その3(後編)

こんにちは。odasisです。

ギターアレンジの実例紹介の第3弾後編です。前編はこちら

※記事の内容は音源も含めて全てクライアントの許可を取っています。

 

修正

前編で録った3トラックを納品、翌日リテイクが来ました。

(原文ほぼそのまま)

  • 全体的にややオシャレになりすぎてしまっていると感じましたので、ちょっとロックっぽいディストーションギターを全体的に入れていただけますでしょうか?イメージとしては「GO! GO! MANIAC」(アニメ「けいおん!」OP)のような感じです。
  • 特に、1Aの所は 「GO! GO! MANIAC」的なわちゃわちゃ感が欲しいです。
  • 1B~1B’の箇所、お送りした「EG1」のようなバッキングを入れていただけますでしょうか?
  • 1サビ前、何かいい感じのFillのアイデアがあれば、ご提案いただけると嬉しいです。

オォ…なるほどっ…!!

 

最初のディレクションに記載のあった「ジャズロック」というワードが頭にひっかかってはいたのですが、ロックの部分についてあまり踏み込んだアプローチをしていませんでしたね。

自分の提案は比較的ジャズに寄ったものだったので、そこの部分で少しズレがあったようです。

事前にもう少しヒアリングしておくべきところだったかもしれないですね。

 

「けいおん!」の影響力はやっぱりすごいです。

 

 

落とし込み

というわけで修正指示を踏まえて以下を対応します。

  • クランチのギターのバッキングを追加収録。
  • 最初に納品していたクリーントーンのギターを少し歪ませる。(収録修正はなし)
  • 1Bは指示通り対応
  • フィルイン作成

 

①追加トラック

せっかくリファレンスに「けいおん!」が出てきたので、もう1本は違うギターを使いたくなりますね。

 

というわけでこれを使っていきます↓

 

Fender USAのThe Stratです。最初に録ったES-335と良い具合に変化が付くことを期待します。

参考が「けいおん!」ときたので、チープな質感の音色であまり細かいことはせず「思いっきり弾いた!」感が出せるように頑張ります。

 

録った音がこれ↓

 

 

②クリーンのエレキギターをクランチに

修正指示には入っていなかったのですが、ロックな感じということで最初に納品していたクリーントーンのアンプ設定を変えたものも念のために作成してみます。

それほど手間でもないので、使ってもらえるかは分かりませんがやってみます。

 

アンプをもっと歪むものに差し替えても良かったのですが、なんとなく「エフェクターで歪ませた感」が良さそうな気がしたので、アンプでは歪ませずにアンプ前にオーバードライブを挿します。

緑色のヤツでも良いかもですね。

 

 

修正前↓

 

修正後↓

 

どちらを使って頂くかは作家さんにお任せします。

 

③フィルイン作成

該当箇所はサビ直前の小節です↓

 

収録自体は一瞬で終わるアイデア勝負のポイントなのでいくつかパターンを出します。

 

①ハーモニクス

この部分のコードがちょうどE9なので、レギュラーチューニングのハーモニクスが使えますね。

効果音的に2つ録って、左右に振るようなアプローチで作ってみたものがこれ↓

 

②グリッサンド

グリッサンドといえば低音弦(6弦)でギュインと入れるものが一般的ですが、高音弦(1弦)で入れるとコミカルで面白い音になります。

ダブルで使われる可能性もあるのでこれも念のため2本録っておきます。

 

③アーム

これは少し毛色が違うのですが、ストラトキャスターのアームでギュイーンという感じを狙ってみます。

「合わないかもなぁ」とも思ったのですがせっかく録ったので一応納品します。

 

 

納品

というわけでこれで無事OKが頂けましたー!

 

完成形はこちら↓

 

セミアコのリードギターを適度に前に出して頂いていますね!

ギターが主役のジャンルではないのでちょうど良い存在感と感じます。

それにしても他の楽器陣が素晴らしい…

 

おわり

というわけで宅録の紹介第3段でした〜!

 

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