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【⑥ランダマイズの考え方】ドラム打ち込みのコツまとめ。

2017/09/25

DTMでよく聞くランダマイズ。

その概要と接し方について。

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ランダマイズとは

人間が弾く楽器の音は正確なようで正確ではありません。

ピッチ・タイミングもそうだし、音色もそう。

 

一方でコンピュータは正確に発音することができるわけですが、正確に音を発することができたとして、それが音楽的であるとは限りません

生演奏の聴き心地の良さは、そういう人間らしい微妙なズレによるものだったりするわけです。

 

しかし、そんな「人間らしいズレが音楽的である」と判明したのはつい最近のこと。

その重要性は正確な発音を可能にするコンピュータが音楽制作の中核に構えるようになって初めて相対的に認識されるようになったのです。

 

そこで出てくるのがランダマイズ

DTMにおけるランダマイズとは

ピッチ、タイミング、音の強さ(=ベロシティ)などをランダムにズラすことで、機械の演奏に人間らしさを持たせるための処理

を意味します。

 

必要性を考える

上記のとおりランダマイズは人間らしさを与えるための処理。

 

しかし、一部のジャンル(ジャズなど)を除きドラムにランダマイズは必要ないとodasisは考えています。

 

理由は簡単。

ドラマーは均一に叩ける方が優秀だから

これに尽きます。

 

コンピュータと対比されることで見失いがちですがドラマーは正確さを目指して努力します

できればみんなコンピュータになりたい。

 

人間らしさを加えることも重要ではありますが、やりすぎると下手なドラマーになってしまう。

ドラマーが目指すものを考えればランダマイズは基本的に不要になる処理ですし、やるにしても「やってはいけないこと」と「やってもいいこと」は理解しておいた方が良い。

この辺りも踏まえて整理します。

 

やってはいけないこと
  • 2拍目と4拍目(強拍)のスネア
  • キック

ドラマーはスネアの音色を均一に保つために多大な神経を使います。

スネアの音が毎回違うようでは共演者も不安になりますし、上級者であればあるほどスネアの音は毎回同じ音です。

 

キックも同じ。

実際のレコーディングの際も、録音後のキックに施す処理にはタッチのムラを是正するものが多くあります。

ダブルなどの特殊な奏法やジャズドラムは除き、何回でも同じ音が出せるプロの想定で胸を張って打ち込みましょう。

 

ドラムの音源にもよりますが、均質さが気になる場合もベロシティを少し前後させる程度の処理で十分です。

 

やってもよいこと
  • ハイハット(ライド)のランダマイズ
  • スネアのゴーストノートのランダマイズ

ハイハットはドラマーが一番多く叩く楽器です。

スティックを当てる位置で音色も大きく変わり、均等に鳴らし続けるのが難しい。

それゆえランダマイズの余地も他に比べてあります。

 

ただし、DAWなどのランダマイズ機能で処理するより手で処理を加える方が良いことが多いです。

ランダマイズが不要と断言するのもアクセントを含めた手処理で十分だと考えるからですね。

 

またランダマイズを行う場合もアクセントが崩れない程度に留めることが重要です。

 

まとめ

  • 「人間味を持たせる=ランダマイズ」といった短絡的な発想はしないこと。万能薬として捉えるのは危険。
  • ドラマーは正確に叩けるほど優秀。ゆえにドラムにはランダマイズは基本的に不要。
  • ランダマイズさせるときもやってよい部分といけない部分を頭においておくこと。そしてランダマイズの前に手修正で対応できないか考えること。ランダマイズは手処理の補助として使おう。

2016/10/24 odasis

目次

その①:必要性について考える
その②:グルーヴの支配者
その③:アクセントのコントロール
その④:ゴーストノートを打ち込む
その⑤:キックの位置
その⑥:ランダマイズの考え方
その⑦:フィルインの組み立て方
その⑧:パーカッションによる補強
その⑨:ジャズドラムを打ち込む

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