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サウンドクリエイターに転身した京都大学卒の元人事マンが雑多なノウハウを晒すブログ。 「おだしすたぢお」

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ドラム経験者によるドラム打ち込みのコツ。【その⑦:フィルインの組み立て方】

2017/05/04

今回はフィルインの組み立て方。

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フィルインの捉え方

ドラマーがフィルインを組み立てるとき、頭に浮かんできたフレーズを音にするというよりは、手が動く範疇でフレーズを作っていることの方が多いのではないかと思います。

ドラマーはやれることしかやってはいけない

のです。

凝ったフィルインのためにテンポがヨレてしまっては本末転倒。これはバンドメンバーに一番嫌われるタイプのミスですし、また身体の構造的に自然なフレーズの方がシンプルで曲への馴染みが良かったりします。

打ち込む上でのポイントを上げるなら

  • 左右の手のそれぞれが届く範囲の楽器を鳴らすこと。これはフィルインに限りません。たとえば右利きの普通のドラムセットにおいて左手でライドを叩くのは不自然です。
  • ゴーストノートや休符も含め左右の手にアサインされている音符をしっかりイメージすること。その音をどちらの手が弾いているかをイメージしましょう。今回はオルタネイト(左右の手が交互に動く)の手順で作ってみます。
  • フィルイン中のビートを把握すること。そのフィルインは8ビートなのか16ビートなのか、拍ごとに変わるのか変わらないのか、頭の中で把握しておきましょう。拍の位置に左右の手が自ずとアサインされます。
  • ゴーストノートをしっかり入れる。ドラマーはゴーストノートで裏拍を取ってフィルインのリズムを安定させています。

上記4点。以下右利きドラマーの設定で進めます。

組み立て方と基本パターン

組み立ては1拍の短いフィルインをもとにそれを拡張していくことをオススメします。

8ビートも16ビートも共通です。

拡張前の基本パターンを3つくらい紹介しておきましょう。他にもいろいろあります。

基本パターン①


「タカトンッ」ってやつですね。最後にタムが入ります。

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↑フィルインのビートは16分。表拍に右手、裏拍に左手のイメージです。最後の16分音符の位置で左手が自由(休符)になりますが、休符といえどアサインされるのは左手。ゆえに次の1拍目のシンバルは右手で鳴らすことになります。

基本パターン②


「タッタカ」ってやつ。スネアだけのフィル。

img_0496
↑「ッ」で左手が自由(休符)になっています。

基本パターン③


「チキチーッ」ってやつ。ハイハットだけのフィルインです。

img_0497
↑最後の16分音符も左手が自由になっていますが、このフレーズのときはハイハットを叩くために身体をハイハットの方に向けているので最後の左手の可動域は他の2種類に比べると狭くなります。フロアタムなんかは鳴らせませんね。

拡張する

それでは基本パターンをもとに拡張していきましょう。

尺を長くする

一番手っ取り早いのは基本パターンを組み合わせることです。

③→①を組み合わせるとこんな感じ↓開いたハイハットを踏むタイミングが大事だったりします。

 

↓ペダルを踏む位置。次の小節の1拍目です。

img_0498

②→①の組み合わせ↓

 

↓そのまま繋げています。

img_0499

他の楽器を入れてみる。

②→①で②の部分を少し変えてみます↓

 

↓ここでも左手と右手は大事です。

img_0500

一打目のタムは左手になるので二打目のタムは右手が叩きやすい位置のタム、ロータムやフロアタムを当てています。ハイタムの2連打でもOKですね。

ゴーストノートを入れる

生演奏らしいフィルインに重要なのはゴーストノートです。

スネアにゴーストノートを入れましょう。強拍の前のロールが効果的です。

一気に生らしくなります。

img_0501

左手と右手の関係は当然ロールを打ち込む時も同じです。

ロールをたくさん入れたフィルインも良いですね↓

 

img_0502

 

さらに長くする

上記の要領でさらに拡張していけばいくらでもフレーズを作っていくことができます。

↓こんな感じで伸ばして

 

img_0503

↓シンバルや3連符、キックのダブルなどを入れて華やかに。大サビ前とかこれくらい派手にしたいところ。

 

img_0504

 

キックについて

右利きであれば右半身は表拍を、左半身は裏拍を叩く方が身体の構造的には自然です。

ドラマーがフィルインで無意識にキックを入れるとき、同じ右半身の右手と同じタイミング(=表拍)でペダルを踏んでいることが多く、表拍に入れられたキックはフレーズに干渉しにくくなります

逆に左手のタイミング(=裏拍)でキックを入れるとき、それはドラマーが「入れるぜ!」と思っているとき。すなはちキックがフィルインのフレーズラインの一部を担っているときです。

たとえばこれとか↓

 

img_0505

これとか↓

 

img_0506

用意すべきフィルインの種類

普通のポップスであればフィルインは4種類もあれば十分です。

そしてそのうちのひとつは上記の基本パターンをそのまま使ってしまってOKです。

ドラマーはバンドメンバーから口を酸っぱくして言われます。

フィルインなんかがんばらんでええからヨレんといて!

あぁ耳が痛い…

ドラマーたるもの、ここぞとばかりフィルインで頑張りたくなるのも分かるのですが、ドラムのフィルインは「うまく叩けて褒められるもの」ではなくて「失敗して怒られるもの」です。

DTMerは曲全体を俯瞰する訓練を積んでいる方が多いと思うのでフィルインを派手にしたがる方も少ないかとは思いますがドラマーの心理と葛藤も念のため押さえておきましょう。

作ってみた

前回の音源にフィルインを加えて作ってみました。

2016/10/27 odasis

目次

その①:必要性について考える
その②:グルーヴの支配者
その③:アクセントのコントロール
その④:ゴーストノートを打ち込む
その⑤:キックの位置
その⑥:ランダマイズの考え方
その⑦:フィルインの組み立て方
その⑧:パーカッションによる補強
その⑨:ジャズドラムを打ち込む

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